20 October 2012

槍ヶ岳登山行 -6 (天狗原から見た槍沢の紅葉)

Location 日本, 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂445
前回リンク⇒http://travelog-jpn.blogspot.jp/2012/10/5.html(大キレットからの御来光)

常念岳山頂から見た槍連峰

分かり易く今回の山行を説明すると・・・
右に聳える尖峰・槍ヶ岳から左端の南岳まで縦走しました。

2012年7月。常念岳山頂で見た槍穂高連峰の雄姿を見て、

『いつか登ってみたい・・・』

と、思ってみましたが、
まさか数か月後に登るとは思いませんでしたー。

天狗原分岐(2970メートル)
さてさて、南岳と中岳との間にある天狗原分岐。
天空の稜線散歩ともお別れ・・・
少し残念な気がするが、天狗原に向かうルートで帰路に着きます。

槍沢カールと東鎌尾根
分岐から見た槍沢カール。
登ってきたときよりも、ほんのり葉に色が着き始めている。
行きに登った山道もよく見えます。

岩尾根の鎖場
ここからは真剣に山と対峙。
天狗原への尾根道は、いきなり鎖場が待っています。
(登りの場合だと、最後の難関ってヤツです)

鎖場の途中から見た槍ヶ岳。
100メートル位一気に降りた地点かな?
初日に泊った赤い屋根の殺生ヒュッテもよく見えます。

ハシゴ場から見た横尾本谷
そして、錆びた二段ハシゴへ。
二段目のハシゴは折れ曲がっていますが、大丈夫。

前日ヘリで救助されていた遭難者も、
岩尾根で道をロストしてしまい身動きが取れなかったようです。
(特に下りだと、分かりづらい箇所があるのでご注意を)

横尾尾根のコル(2700メートル)
一気に300メートル下ると、横尾尾根のコルに到着。
岩尾根を抜けて、ようやく安堵の気持。

天狗原は通称「氷河公園」とも呼ばれており、
数メートルもの巨岩が無数に転がっています。
こういった巨岩はモレーンと言い、氷河の移動によって削り取られたものです。

ヒマラヤのランタン谷や登ったキャンジン・リも、
こういった巨礫が多く、地形的な雰囲気もよく似ていました。

天狗原
モレーン(巨岩)をピョンピョンと飛び移りながら下りていくと、
天狗原が近づいてきました。

そして、天狗原に下りると、
彩美しい木々が僕たちを出迎えてくれました。

なんとも贅沢な紅葉の小径。

人の手が加えられていない木々の色は、
北アルプスの空気のように澄んでいて、
街中で見ることができる紅葉樹とは全く異っているように思えた。

ゆっくり紅葉散策したかったのですが、
この後7時間以上、下山のために歩かなくてはならなかったので、
残念ながら先を急ぐことに・・・。

槍ヶ岳と天狗原の紅葉
とはいうものの、
やはり天狗原から見た槍ヶ岳も撮っておきたいので
しっかりパシャリ。

登山時と比較すると、木々の色が変っていて、
山の季節の推移の早さに驚かされる
天狗池と「逆さ槍」(2530メートル)
槍ヶ岳屈指の撮影ポイント、天狗池に到着しました。
ここで写真を撮れば、誰でも一流写真家になることができます(笑)

天狗池に到着する頃、ようやく雲がとれて、
数十分だけ陽が差すようになった。

本当に天気運がよいです。

秋の槍沢カールと槍ヶ岳

写真集や雑誌でしか見ることができなかった
秋の「槍」の風景を肉眼で見ることができて本当に幸せ。

こういう景色は、汗と苦労をしないと拝むことはできないし、
険しい道程を越えてきたからこそ、さらに画が映えて見えます。

・・・小生は写真を見ながら、いまだにウットリとしていますが(笑)

この後はカメラをリュックの中に収納し、一気に下山。
怪我等のトラブルもなく、15時30分頃に上高地に到着しました。

龍雲
終日天気も良く、
憧れの槍ヶ岳も登頂でき、
3000メートル超級のピークハントも行い、
山頂から美しい夕暮れと夜明けの御来光を拝むことができ、
おまけに美しい紅葉も見ることができて、
本当に運が良かった山行でした。

来年の目標は、穂高連峰縦走(穂高神社嶺宮参拝)。
頑張って精進したいと思います。



次回以降は、栃木県・日光のお社です。


14 October 2012

槍ヶ岳登山行 -5 (大キレットからの御来光とモルゲンロート)

Location 日本, 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂445
前回リンク⇒http://travelog-jpn.blogspot.jp/2012/10/4.html(槍ヶ岳~南岳縦走と夕暮れ)

御来光
手前の山々は常念岳~蝶ヶ岳
いきなり、

謹賀新年

的な写真ですが・・・。

槍ヶ岳から南岳へ移動し、南岳小屋で一泊。
翌朝、大キレットの突端・獅子鼻で御来光を拝むことができました。

日の出を拝めて感動、感動。

雲海の先に聳え立つ富士山はとても幽玄な雰囲気。
手前の峰は南アルプスの甲斐駒ヶ岳。
雲海の形が実に美しい。

御来光を眺める登山客。

モルゲンロートに彩られた大キレットカール。
雄大な穂高の峰々が紅く染まる。

槍ヶ岳~中岳のモルゲンロート
槍ヶ岳も紅く染まっている。
南岳山頂に登れば一望できたと思うのだが、
寒いし、何より早く朝食を食べたいので、怠けてしまいました。

早朝の涸沢カールと月
ちなみに、この写真は昨年涸沢から見た穂高連峰のモルゲンロート。
こちらも実に幻想的でした。

南岳山頂より
朝食をモリモリ食べて昨日再び登った南岳へ。
・・・いつか踏破するから、待っててください。憧れの大キレット。

南岳
南岳の山容も槍方面から見ると荒々しい。
(前日はガスで殆ど見えませんでした・・・)
山肌のナナカマドも、ほんのりと葉が紅くなり始めていた。

天狗原分岐から見た槍ヶ岳
槍ヶ岳から始まった3000メートル超級の稜線歩きはとても心地良かったー。

しかし、風が吹けば平地での台風の如く突風が吹き、
荒天だと、先は見えず濡れた岩でスリップ・・・も、あり得ますのでご注意を。


次回は、これまた絶景の天狗原の紅葉でも。
Link⇒http://travelog-jpn.blogspot.jp/2012/10/6.html

12 October 2012

槍ヶ岳登山行 -4 (槍~南岳縦走と夕暮れの北アルプス)

Location 日本, 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂445
前回リンク⇒http://travelog-jpn.blogspot.jp/2012/10/3.html (槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳山頂)

大喰岳~南岳 背後には穂高連峰
槍ヶ岳登頂の後は、南岳を目指しました。
上の写真の右下から山の稜線伝いに歩いていきます。

右下より、槍ヶ岳山荘~飛騨乗越~大喰岳~中岳~南岳の順。
南岳の先には大キレットという難所を越え、北穂高岳に通じます。

穂高山荘から日本一標高の高いテント場を越えると、
これまた日本一標高の高い峠(飛騨乗越)があります。
上記の知識は下山後知りましたので、写真は撮っていません・・・。

大喰岳
早速大喰岳を登ってみる。
ガレた登山道を登ると、ようやく、少し「山登り」をし始めたな、と感じました。

大喰岳山頂(標高3101メートル)
登頂成功!
山頂から見る槍の穂先は、頭を垂れているようで、少々不安定。
ちなみに大喰岳は、「おおばみだけ」と呼びます。

大喰岳の山頂近辺から。
ゴールの南岳が見えてきました。
山に沿ってまだまだトレックします☆

3000メートル超の雲より高い「稜線歩き」は、
まるで天空の散歩のよう。
ガスもなく、360度絶景が広がる。
(本人は標高のせいか、息が上がってましたが・・・)

中岳(標高3084メートル)
次なる目標は中岳。
山頂近辺は岩がモリモリとしています。

鎖場や写真のようなハシゴもあったり、
道でつまづいたら、間違いなく百メートル程滑落してしまいそうな箇所もあり、
ちょっと怖かった。

中岳山頂(3084メートル)
中岳登頂~。
赤い小屋(殺生ヒュッテ)から
槍ヶ岳を登って、ここまで歩いてきた道程がよく分かります。

空には少しづつ雲が現れてきて、
数十分後には槍の穂先は、
完全にガスの中に隠れてしまいました・・・。
快晴の稜線散歩はこれにて終了。

天狗原近辺
天狗原近辺ではヘリがグルグル巡回していた。
南岳小屋でヘリの近くにいた登山客に写真を見せてもらったら、
なんと、人が吊るされていた。
話を聞くと、どうやら遭難救助していたらしい・・・。

「翌日、通る予定なのに・・・」
と、急に我に帰ってしまった。

南岳と穂高連峰
気を取り直して最後のピーク南岳へ向かう。

その先には、南岳小屋、
そして飛騨泣きと言われる難所が立ちはだかっている。

南岳
手前の岩稜をよじ登って、
途中の切り立った箇所を安全に登りきれば、南岳頂上です。

南岳山頂(3033メートル)
山頂~!と言いたいところだが、
南岳に到達する頃には完全に槍穂高はガスの中・・・。

山の天気は本当に移り変わりが激しいですね。

南岳小屋と穂高連峰
この写真は翌朝撮影したものです。
北穂高岳をはじめに前穂高岳や奥穂高岳、
そして憧れのジャンダルムもよく見える。

槍ヶ岳は「日本アルプスの象徴」といった感じがするのに対し、
穂高連峰には「重厚」な印象がある。

それは、往古より海神・綿津見神の
御子神~穂高見神を祀る信仰の山として
崇められてきたからであろうか。


南岳小屋で荷を降ろしてゆっくりした後、
「獅子鼻」という大キレットが眼下に見渡せる
崖の突端で酒盛りしてました(笑)

ちなみに標高の高い場所で長時間昼寝をするのは御法度。
「体調を崩して高山病になりやすいよー」
と教えてくれたのは、ネパール・ヒマラヤの山岳ガイドさんでした。

横尾本谷と屏風のコル

高さ1000メートル以上の高度感はドキドキもの。
(横尾谷の標高は1600メートルなので実際は1400メートルの標高差)

厳しい自然環境が創り出した谷の美しさに心躍ります。

北穂高岳 大キレット
ここが一般登山路として最難関のひとつと謳われる大キレット。
圧倒的な存在感に畏怖の念を感じてしまう岩稜。

終始ガスがかっていたが、ガスの切れ間から時々覗かせる雄姿には、
神々しさを感じました。

必ずココに戻って、大キレットを登攀しようと強く心に誓いました。

ガスに包まれた日の入り前の太陽。
とても神秘的な空の芸術。

夕暮れと笠ヶ岳
食事を済ませ一服しようと外に出ると、
見事なアーベントロート(夕焼け)が眼下に広がる。

このような風景を見ることができて、
つくづく運が良いな、と思いました。


次回は、槍穂高のモルゲンロートと天狗原の紅葉です!

10 October 2012

槍ヶ岳登山行 -3 (槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳山頂)

Location 日本, 〒390-1516 長野県松本市安曇 県道24号線
前回リンク⇒http://travelog-jpn.blogspot.jp/2012/10/2.html (坊主岩屋下~槍ヶ岳山荘)

槍の穂先
槍ヶ岳山荘に荷物をデポして一息ついた後、
槍の穂先を目指す。
山荘の標高が3060メートルだから、
頂上までの標高差は120メートル。

天気は写真の通り、雲ひとつない快晴!
心が弾みます。

槍ヶ岳肩分岐
分岐地点から直線距離にして200メートル、高さが120メートルだから
平均角度にして約31度。
そう考えれば大したことありません(苦笑)

ちなみに、実際は最大で70~80度程あるらしいです。

核心部
午前8時10分、登頂開始。
先には1~2組か登下山しているだけ。

正に貸切状態でした。

小槍
(多分)小槍と呼ばれる箇所。
西にトラバースしなくてはならなくて、個人的に少しビビりました。

岩稜をよじ登る
先行する方々が必死で登っています。

写真だと、崖をよじ登っているように見えますが、
思った程角度はなく、足場もしっかりしていて、実に登り易いです。

鎖と鉄杭
山頂付近にある鉄杭。
鎖も要所にあり、落石防止のためか、
セメントで固めている箇所もあります。

ネパールのキャンジン・リに登ったときに、
現地のガイドさんが、
「わたし、槍ヶ岳の整備しましたよ!」
と、言っていた事を思い出しました。

最後の二段ハシゴに差し掛かる。
三点支持を確保して一気に駆け上がると・・・。

槍ヶ岳山頂(3180メートル)
頂上!
やったね!!

所要時間は約20分程度。
山頂には祠とタルチョが奉られていました。

頂上に着いて驚いたのが、周囲の素晴らしい眺望。

まずは、槍ヶ岳山荘と笠ヶ岳。

東鎌尾根と槍沢、背後には常念山脈。
頑張って登った甲斐がありました。
絶景の一言に尽きます。

7月に登った常念岳。

槍ヶ岳方面から見ると、
日本百名山のひとつに謳われるだけあって、
円錐形の美しい山容です。

常念岳から見た北アルプスは、下記リンクにて。

西には、双六岳、そして雲ノ平方面。
この方面の稜線はとても女性的で美しい。
いつの日か縦走してみたいな。

そして南に目を遣ると、
次に向かう大喰岳~中岳~南岳の3000メートル超級の山々。

背後には、穂高連峰が荒々しい姿をして待ち構えて、
その先には、乗鞍岳も顔を覗かしています。

山頂に登ると、普段は長居しないで下山してしまうのですが、
殆ど登山客もいなかったので、
1時間近く山頂で、雄大な景色をぼんやりと眺めていました。



次回は、槍ヶ岳から南岳への巻です。