熊野古道を行く 小雲取越 小口~百間ぐら~請川

前回リンク 熊野古道 大雲取越 石倉峠~円座石~小口
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熊野の朝日
今回は前日の「大雲取越」に続き「小雲取越」に挑戦。

写真は出発地である小口集落から見た熊野の朝日。
とても幽玄で幻想的な写真が撮れました!

小口高倉神社 

AM8:00
小口自然の家脇にある小口高倉神社で旅の安全を祈願していざ出発。

本神社は、旧東村・西村・長井村の産土神で、高倉下尊を御祭神として祀っている。
もともとこの上流の渡月橋のたもと「岩鼻」に鎮座していたが、その昔大洪水に流されてこの森に流れついたのでここに祀ったという。
明治の初年までは正月十五日、元の場所で火祭りの神事が三村によって執り行われていたそうですが、今は廃れてしまったとのこと。

小和瀬橋
AM8:20
小和瀬橋
小口から小和瀬まで県道をテクテクと歩き、小和瀬橋へ。
昭和二十九年に吊り橋が開通するまでは渡船が利用されていたらしく、運賃は明治5年時点だと25文~100文(川の水位による)だったらしい。

赤木川
案内板によると・・・
「小雲取越はかつて『志古の山路』と呼ばれた古道で、近世の熊野詣で那智から本宮への通路としてこの雲取越が盛んに利用されていた。
尚、平安末期から鎌倉時代にかけての上皇や女院の熊野御幸には、本宮から川下りで新宮へそして那智へ、那智から新宮へ引返し熊野川を上り本宮へ戻るのが順路で、那智から雲取越をして本宮に戻ることは少なかった。」 とのことでした。

小雲取越入口
橋を渡って、民家脇の古道入口へ。
ご近所の方に「気をつけてねー」とお声をかけて頂きました。

民家裏手から先は、ちょいとキツい傾斜の山道が続く。
山の入口は大抵急坂なもの。
ウォームアップだと思って、ゆっくり焦らず登る。

尾切地蔵
AM8:30
入口から少し急坂を登ること約10分で『尾切地蔵』に到着。
木の根の分け目に石堂が建てられ、その中に数体のお地蔵様が祀られている。
雰囲気はまるで「根の国」の入口のように感じた。

尾切地蔵を過ぎて山道をひたすら登る。
尾根道まで登れれば、美しい熊野の山々が見渡せるビューポイントが所々にあります。

桜茶屋跡
AM9:45
登山口から約1時間で桜茶屋跡に到着。
ここのベンチで小休憩。
名の由来は、かつて茶屋の庭先に桜の大木があったので桜茶屋と呼ばれたとのこと。

桜茶屋跡からの眺望
眺望も抜群で、穏やかな日差しと優しい風を浴びながら、まったりと癒されておりました。

青い苔が生した石垣。
いかにも『熊野古道』らしい風景が広がっております♪

小雲取越最高点
おそらくこの辺りが桜峠の頂附近。
小雲取越の最高点。
人工林に交じって立派な大木が根を張っていました。

石堂茶屋跡
AM10:40
石堂茶屋跡に到着。
元文四年(1739)の『熊野めぐり』には「石堂峠」として、茶店が2軒あり旅客を泊めていた、と記されている。
また、寛政十年(1789)の『熊野詣紀行』であ「さハのたわ茶屋」と呼んでいる。嘉永元年(1848)の『西国三十三所名所図会』には「石砥茶屋」とあり、山中から砥石がとれたため名付けられたとの記述がある。

賽の河原地蔵
石堂茶屋近くには賽の河原地蔵が立っている。
とても幽玄な世界が拡がっていました。

「賽の河原」とは、死んだ子供が行く所といわれる三途の川の河原。ここで子供は、親の供養のために石を積み上げて搭を作り、作っては絶えず鬼に壊される。そこへ地蔵菩薩が現れて子供を救うという。積み上げられた石は、この話にちなんでいるのであろうか。

地蔵は、熊野詣でなくなった人々の霊を供養するために造られたものと思われる。
「大仙院入沙弥 明和四亥七月六日(1766年)武州川越領鴨田村」と刻まれ、狼に喰われた沙弥を弔ったものという話も残る。
(以上、案内板より)

途中、林道交差を経て再び山道へ。
少々味気ない山道をしばらく進んでいくと・・・

百間ぐら
AM11:30
小雲取越で最も有名な百間ぐらに到着!

熊野三千六百峰といわれる幾重にも連なる山並みが美しい。
北西には果無山脈の稜線が美しく眺められる。
連なるように西南に遠く横たわるのは、紀南地方の最高峰大塔山(1121.8メートル)を中心とした大塔山系である。西には野竹法師(970.8メートル)の均整の撮れた姿が目立つ。
(案内板より)

果無山脈
百間ぐらから見る果無山脈の稜線。
不気味な程、遙か彼方まで延々と連なる緑の山々は、「木の国」熊野を彷彿できる。
往古より古道を行き来していた参詣客は、この風景を見てどう思っていたのであろう?

そして山間からは本宮の町並みが。
もうすぐ、もうすぐ。

松畑茶屋跡
AM12:10
百間ぐらでしばらくの間絶景を堪能した後は、単調な下山道が続く。
石畳の小路ではなく、土道を黙々と歩いていたのであまり記憶がございません・・・。
そして松畑茶屋跡で昼食休憩。

食事は熊野名物めはりずし。
おいしく食べさせていただきました。

再び古道を下る。
苔が生した木幹にキノコがなんとも可愛らしいです。

PM1:35 
そんなこんなで終着地である請川地区に到着。
民家の飼い犬がワンワンと吠えてお出迎えー。

請川の廃墟
請川集落には古道沿いに多くの廃墟が立っていた。
ほんの少しだけ中上健次の世界に浸ることができる。

そういえば、大雲取越での小口集落でも同じような廃墟が並んでいたな・・・。

熊野川
小雲取越は大雲取越と比較すると、アップダウンも少なくて気軽に楽しめる「熊野古道」というような印象でした。
百間ぐら等、とても美しい眺望が広がる箇所は多かったのですが、大雲取越で見られた神霊的な風景が少ないように感じてしまい、少々物足りなさがあったのも正直言ったところ。

しかし、熊野那智大社から熊野川を経て本宮までの険路を無事に踏破できた事はきっと忘れられない思い出になるでしょう。

次回は請川から湯の峯温泉までについてです♪
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